Microsoft SQL ServerをRDSで使うときの選択のポイント

Microsoft SQL ServerをRDSで使うときの選択のポイント

Clock Icon2016.09.07

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こんにちは、ガノタ市田です。
普段は基本Macなので、最近めっきりMS製品を使う機会が減りましたが、今回はMicrosoft系のネタです。

SQL Server for RDSで困ったこと

業務上、インスタンスを作成する前にバージョンやライセンスタイプを確認することが多いですが、バージョンやライセンス、インスタンスタイプの組み合わせで利用できない場合があります。

ところがいざ調べてみると、事前にどのインスタンスタイプが使えて、どういうライセンスで、どのバージョンが利用できるのかを把握するのに困りました。

特に困った理由は以下の様な点においてです。

DBエンジンの選択肢がビルド番号

SQL ServerのDBエンジンの選択で、プルダウンで表示されるのはビルド番号なので、実際のバージョンが把握しづらいです。

SQL Server Engine

ライセンス形態によって使えるインスタンスタイプが異なる

組み合わせによって、想定していたインスタンスタイプが使えなかったりするので、事前に把握しておけると嬉しいと思います。
そこで、東京リージョンで調べてみました。

Express Editionで利用可能な範囲

利用可能なライセンスと構成、インスタンスタイプです。

ライセンスモデル AZ構成 利用可能インスタンスタイプ
ライセンス込みのみ(BYOLは選択不可) Single-AZ構成のみ db.t2.micro
bd.t2.small
db.t2.medium
db.m1.small
db.t1.micro

上記の組み合わせで利用可能なSQL Serverのバージョンは以下です。

DBエンジンのバージョン(ビルド番号) SQL Serverバージョン
12.00.4422.0.v1 SQL Server 2014 Service Pack 1
11.00.6020.0.v1 SQL Server 2012 Service Pack 3 (SP3)
11.00.5058.0.v1 SQL Server 2012 Service Pack 2 (SP2)
11.00.2100.60.v1 SQL Server 2012 RTM
10.50.6529.0.v1 SQL Server 2008 R2 Service Pack 3(SP3)
10.50.6000.34.v1 SQL Server 2008 R2 Service Pack 3(SP3)
10.50.2789.0.v1 SQL Server 2008 R2 Service Pack 1

Web Editionで利用可能な範囲

利用可能なライセンスと構成、インスタンスタイプです。

ライセンスモデル AZ構成 利用可能インスタンスタイプ
ライセンス込みのみ(BYOLは選択不可) Single-AZ構成のみ db.t2.micro
bd.t2.small
db.t2.medium
db.m1.small
db.t1.micro

利用できるバージョンはExpress Editionと同じです。

Standard Edition(SE)で利用可能な範囲

利用可能なライセンスと構成、インスタンスタイプです。

ライセンスモデル AZ構成 利用可能インスタンスタイプ
BYOL(自分のライセンスを使用) Multi-AZ
Single-AZ
t2ファミリ
m3ファミリ
m4ファミリ
r3ファミリ
m2ファミリ
m1ファミリ
ライセンス込み Multi-AZ
Single-AZ
m3ファミリ
m4ファミリ
r3ファミリ
m2ファミリ
m1ファミリ

利用できるバージョンはExpress Editionと同じです。

Enterprise Edition(EE)で利用可能な範囲

利用可能なライセンスと構成、インスタンスタイプです。

ライセンスモデル AZ構成 利用可能インスタンスタイプ
BYOL(自分のライセンスを使用)のみ Multi-AZ
Single-AZ
t2ファミリ
m3ファミリ
m4ファミリ
r3ファミリ
m2ファミリ
m1ファミリ

Enterprise Editionで利用可能なバージョンは以下です。

DBエンジンのバージョン(ビルド番号) SQL Serverバージョン
11.00.6020.0.v1 SQL Server 2012 Service Pack 3 (SP3)
11.00.5058.0.v1 SQL Server 2012 Service Pack 2 (SP2)
11.00.2100.60.v1 SQL Server 2012 RTM
10.50.6529.0.v1 SQL Server 2008 R2 Service Pack 3(SP3)
10.50.6000.34.v1 SQL Server 2008 R2 Service Pack 3(SP3)
10.50.2789.0.v1 SQL Server 2008 R2 Service Pack 1

他のリージョンでは「ライセンス込み」のモデルが利用できますが、利用可能インスタンスのタイプに制限があります。

参考サイト

最後に

リージョンによって異なるようなので、違うリージョンで利用される際は、上記の通りではない場合があります。
また、ここで記載した内容は2016年9月7日現在のものになりますので、RDSやSQL Serverのバージョンアップなどに伴い変更になる可能性が高いですので、ご注意ください。

以上です。

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